脇田愛二郎 「無題」
作家紹介
Aijirou Wakita
脇田愛二郎(1942〜2006)
1942年東京都生まれ。画家脇田和の二男。1964年武蔵野美術大学卒業後に渡米。1969年マーサ・ジャクスン・ギャラリー(NY)個展から活動をはじめる。当初から工業製品に興味をもち、60年代はワイヤーを円形状に並べたレリーフ状の作品や、70年代は「螺旋」をテーマにした立体や平面作品を発表した。ヒト・モノ・場の関係性を重視し、作品とその空間の意味の転回を模索。1985年、辻井喬(故堤清二〜元セゾングループ代表)との共作で詩画集『錆』(河出書房新社)を刊行。1986年第2回東京野外現代彫刻展(世田谷区砧公園)に「ねじられた錆の柱」出品など、80年代は次々と鉄やアルミニウムなどの金属を駆使した作品を生み出した。2006年、享年63であまりに早すぎる死を迎えたが、立体造形や版画などの平面作品は現在も多く残されており再評価が期待されている。平面作品はMOMA(ニューヨーク近代美術館)に収蔵されている。